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東中野でアジア 5 カ国間リモート制作の映画上映会 コロナ禍での手法を確立

映画「壊れた時間のバラタ」国内での撮影風景

映画「壊れた時間のバラタ」国内での撮影風景

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 空間演出家・小池博史さん監督の映画「壊れた時間のバラタ」の上映会が3月13日、東中野「Space & Cafe ポレポレ坐(ざ)」(中野区東中野4、TEL 03-3227-1445)で開催される。主催はサイ(新井1、TEL 03-3385-2066)。

(関連フォト)インドネシア公演より

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 同映画は舞台作品「完全版マハーバーラタ」を題材とした 25 分の短編映画作品で、小池さん初の監督作品。題材となった舞台作品「完全版マハーバーラタ」は、東京五輪・パラリンピック関連事業の「東京 2020 NIPPON フェスティバル」共催プログラムとして2020年7月に上演予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大により公演を延期した。コロナ禍でも国際的な文化活動や交流を止めないことを目指し、日本・タイ・マレーシア・インドネシア・インドからなるアジア5カ国のアーティストとスタッフが共同で映画「壊れた時間のバラタ」のリモート制作を行った。

 同映画は、「バラタ族」という一つの家族が、富や権力を求め「クルの血を引く者」と「パーンドゥの血を引く者」とで対立を深めていくという物語。「マハーバーラタ」とは「偉大な(マハー)バラタ族の物語」という意味で、長さにして聖書の4倍といわれる古代インドの聖典。インドをはじめ、ジャワ島、マレー半島、タイ、バリ島を中心としたアジア各地の宗教・思想・文化・哲学・倫理・政治・法律など、あらゆる方面の根本経典として尊崇されているという。

 小池監督は「本作品は私の初映画監督作品。舞台制作とは全く異なった面白さがあった。私は今から40年前には映画監督になりたかったが、いつしか舞台の専門になってしまい、映画制作は諦めていたにもかかわらず、まさかこんなコロナの真っただ中で可能になるとは、と不思議な運命を感じている」と話す。「聖書の4倍の長さ持つ『マハーバーラタ』を25分間で表現することはそもそも無謀。よってエッセンスを抽出し、搾り切った。『マハーバーラタ』は古代の話だが、現在の状況と相似形に見える。この映画はさまざまな映像媒体を入れ込みつつ完成させるというごちゃ混ぜの、すなわち多様性こそが命の映像となった」とも。

 料金は2,000円(ワンドリンク付き)。完全入れ替えの2部制で、第1部=18時~、第2部=20時~。申し込みはメール(sai@kikh.com)で受け付ける。

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