中野区が進めている「中野ミューラルプロジェクト」の壁画が9月21日、十貫坂上交差点西側裏の鍋横区民活動センター(中野区本町5)エントランス脇に完成した。
(関連フォト)地域の子どもたちも構図ワークショップやドローイングに参加した
中野区が、基本計画「遊び心あふれる文化芸術のまち全体への展開」の一環として進めてきた同プロジェクト。壁画は、第1弾が2021年10月の鷺宮小学校、第2弾は同年11月のJR中野駅北口東側改札壁面、第3弾・第4弾は今年3月下旬に完成したカフェ・就労継続支援事業所「カサデオリーバ」と中野駅北口東西連絡通路下、今回が第5弾となった。
第5弾の担当アーティストはアレッサンドロ・ビオレッティさん。ビオレッティさんは1986(昭和61)年、北イタリア・トリノ生まれ。7歳の時に祖父が持っていた70年代に出版された日本の写真集をきっかけに日本に興味を持ち、18歳で初来日。2015(平成27)年5月から日本に移住し、フリーランスのイラストレーターとして活動しつつ、3年間のデザイン事務所勤務を経て、2019年に独立。「POP」「PRETTY」「FUNNY」という3つのキーワードを軸に独特のフォルムのあるイラストを描いている。
制作はビオレッティさんに加えて、監修のTokyoDexや区内塗装業者で施工管理を担当するヌリーズ(若宮1)を交え、地元の小中学生とのワークショップやフィールドワークなどを経て進めた。ビオレッティさんは「人と人が付き合っているうちにコミュニティーが生まれ、その人たちがいっぺんにパレード的に歩き出すとすごいことになりそうだなと思っていたら、テーマは『マーチ』がいいと思った。頂いた子どもたちのアイデアを『気持ち』として預かったつもりで周りの環境になじむ絵を作ったつもり」と話す。
10月13日~15日の鍋横地区まつりで、完成お披露目会を兼ねたパネル展示や動画上映を行う。10時開始。