「旧豊多摩監獄表門(ひょうもん)関連展示」が11月28日、江古田二丁目バス停近くの山崎記念中野区立歴史民俗資料館(通称=れきみん、中野区江古田4、TEL 03-3319-9221)2階展示コーナーで始まった。
大正期を代表する建築家・後藤慶二の作品では唯一現存する旧豊多摩監獄表門(旧中野刑務所正門、新井3)。2021年6月4日、中野区教育委員会が中野区有形文化財に指定した。同委員会によると「明治期の西欧の模倣から脱却し、近代の新たな建築様式を模索し始めた明治期から大正期の建造物であり、我が国のれんが造り建築の技術的・意匠的到達点を示すものとして重要とされる」という。関東大震災や第2次世界大戦の戦災をくぐり抜け残されていることも、地域の遺産として貴重との判断もあった。
同門は中野区により昨年4月に策定された保存活用計画により、現在の場所から曳家(ひきや)によって西側に約100メートル先に移設されることが決定している。
同展では、同門設計当時の図面や写真、関連資料や説明パネル、後藤慶二関連情報のほか、監獄の歴史的資料と共に、普段は見ることができない角度からの写真を公開するという。
開催時間は9時~17時。月曜・第3日曜と12月28日~1月4日休館。入館無料。1月14日まで。