中野ブロードウェイ東側のワールド会館2階「中野・坊主バー(VOW’S BAR)」(中野区中野5、TEL 03-3385-5530)が4月1日、10周年を迎える。
「坊主バー」は1992年に大阪・日本橋千日前に誕生し、中野には2004年に3店舗目として今はなき中野ブロードウェイ東側の通称45番街に開店。2007年11月1日に現在の場所に移転した。「真夜中の駆け込み寺」をうたう店内には、阿弥陀(あみだ)如来や曼荼羅(まんだら)、御経読本などが展示されている。席数は13席。
浄土真宗大谷派瑞興寺僧侶であり店主の釈源光さんは「バブル崩壊やリーマンショックなど社会でいろいろなことが起こり、元祖坊主バーに客として入り浸るようになった。さまざまな相談をしているうちに、自分でも僧侶となって坊主バーをやりたいと思い、瑞興寺住職に仏門に入りたいと直訴。無事に修行を終え僧侶となり、晴れて念願だった坊主バーを出店した。最初は高円寺、吉祥寺、国分寺で物件を探していたが、最終的に中野に決めた」と当時を振り返る。
ドリンクメニューはビール、ウイスキー、日本酒と、「阿弥陀如来(アミターバ)」(1,500円)、「極楽浄土」(1,000円)、「生臭坊主(なまぐさぼうず)」(1,100円)、「助平坊主(エロぼうず)」(1,300円)など8種類の定番カクテルのほか、10周年記念として「諸行無常(しょぎょうむじょう)」「一期一会(いちごいちえ)」(以上1,000円)、「阿修羅(あしゅら)」(1,200円)、ノンアルコール「不動(ふどう)」(1,000円)の4種類の新作カクテルも用意。「御経」にアレンジした「中野酒房 佛説 創作飲料経」なるメニュー表も登場する。
10周年イベントとして、4月中は「大日如来仏像ピクト赤缶バッジ」を先着300人に、5月には同店のオリジナルキャラクター「あみちゃん」のストラップを先着200人に進呈するほか、「We love NAKANO」「I love NAKANO」中野坊主バーオリジナルTシャツも限定価格で販売する。
これまで「井上円了ファンクラブ」の設立や「哲学堂ツアー」を開催するなど、地域の人たちに向けた企画で交流を深めてきた釈さんは「これからも地域の駆け込み寺として、この店をもっと『御浄土』にしていく。そして夢は『尼僧バー』を作ること」と意気込みを話す。
営業時間は19時~翌2時(日曜は18時~23時、以上ラストオーダー)。第1・第3月曜定休。