キリン(中野区中野4)の「SPRING VALLEY BREWERY(スプリングバレーブルワリー)」プロジェクトの第1弾プロトタイプ商品「496」の倉庫からの出荷が9月26日13時、始まった。
倉庫からフォークリフトでトラックに運ばれる初出荷用「496」
「496」は、同社が今年7月16日に発表した「ワクワクするビールの未来をお客さまとともに創造する」を合言葉としたオリジナルクラフトビール事業の商品で、プロトタイプ商品を7月から毎月1商品、4カ月で合計4商品を発表して販売する同プロジェクトの第1弾商品。
第1弾の開発責任者は、同社の高級ビール「グランドキリン」の開発に携わった商品開発研究所の蒲生徹さんで、9月末の出荷に向けて商品開発を進めてきたという。「濃密なホップ感や苦味、甘味や酸味のバランスが絶妙」という同商品は、あることを理由に「496」と命名された。なぜその名前となったのかは「届いてからのお楽しみ」という。
同商品は、7月31日から同社のオンラインショップ「DRINX(ドリンクス)」で予約を受け付けたが、限定4000セット(1セット=330ミリリットル瓶×6本、プロトタイプ限定価格=3,000円)はすぐに完売となった。 8月27日に「DRINX」で予約販売を始めた第2弾のピルスナースタイルのプロトタイプ商品「Willy」も、すでに完売している。
「496」の予約注文客の一人は「2カ月で届くとサイトに書いてあるが、申し込んでからずっと心待ちにしている。9月末までに商品が完成しているのかどうかも情報が少ないのでハラハラしている。味ももちろん楽しみだが、限定商品が自宅に届くまでのドキドキ感も楽しい」と話す。
キリン広報担当の大関秀則さんは「関東近郊であれば早ければ9月27日や28日には自宅に届いているはず。この限定プロトタイプ商品をぜひ楽しんで飲んでいただきたい。そして、皆さまとともに素晴らしい商品に仕上げていきたいので感想などを教えてほしい」と呼び掛ける。
同プロジェクト以外にもクラフトビール最大手のヤッホービール(長野県軽井沢市)の株式33.4%をすでに取得し、クラフトビール事業を拡大する方針を打ち出している同グループ。今後の動向にも注目が集まる。