JR東中野駅東口北側に位置する東中野「ムーンロード」(中野区東中野4)で10月24日、「ますます昭和の香りが漂う楽しいムーンロード秋まつり」が開催される。主催は東中野駅前飲食店会。
同イベントは、「ムーンロード」内のイベント参加店でワンコインでおつまみとドリンク1杯を提供するほか、路上では近隣の飲食店などが参加し、薫製、たこ焼き、焼きそば、ケバブ、カラクリ小物などが販売される。路上ではジャズバンドやゴスペル、サンバなどのライブや、パントマイムショーもある。
「ムーンロード」の正式名称は「東中野駅前飲食店会」で、戦後東中野で最も栄えた商店街の一つ「飲食店街 住吉小路」から現在の名前に変わった。小路が三日月のように曲がっていることから、「ムーンロード」と呼ばれるようになったという。現在は約50メートル四方に30店舗以上がひしめき合う商店街で、昔ながらの店舗と狭い路地が特徴の「昭和の街」として映画やドラマの撮影も行われているが、再開発の波に翻弄されているという。
同商店会長で1975(昭和50)年からピアノバー「マ・ヤン」(同、TEL 03-3371-9637)を開いている店主の東田敬子さんは、「地上げの問題を抱えながらもこの街を守ろうとみんなでがんばっている。古い町並みは一度壊すと直すことができない。最近はムーンロードを応援してくれる人たちが増えてきて、本当に勇気づけられている。このイベントを通して、たくさんの人たちにこの昭和の街ムーンロードも、ムーンロードが抱えている問題も知ってほしい」と話した。
「ムーンロードを守る会」広報担当の広浜千絵さんは「きれいで新しいだけの街には魅力がない、そんな思いに共鳴し、東中野を代表する飲食店やマ・ヤン敬子ママの仲間のミュージシャンやパフォーマーのみなさんが、『これからも支援していこう』と秋まつりに参加してくれている。小規模ながらも、戦後まもなくから続く、歴史ある飲み屋街の風情を楽しみに、ぜひきてほしい」と参加を呼び掛ける。
開催時間は12時~17時。