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中野「れきみん」で井上円了コレクション展 「魔よけ人形」など100点

魔よけ人形(左手前)などの「信仰・まじない道具」群

魔よけ人形(左手前)などの「信仰・まじない道具」群

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 山崎記念中野区立歴史民俗資料館(通称=れきみん、中野区江古田4、TEL 03-3319-9221)で現在、館蔵品展「円了の世界旅行とおみやげ品」が開催されている。

(関連フォト)大小2つのどくろや木魚が印象的なたばこ入れ(手前左)や「どくろ型たばこ入れ(右上)

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 本堂に東洋哲学の孔子と釈迦(しゃか)、西洋哲学のソクラテスとカントの四聖を世界的四哲人として祭るために建立された「四聖堂」と、日本の聖徳太子と菅原道真、中国の荘子と朱子、インドの龍樹と迦毘羅仙(かびらせん)を東洋六賢として祭るために建立した「六賢台」など、多くの古建築物が存在する東京都の名勝、中野区指定文化財である哲学堂公園(松が丘1)を創設した哲学者の井上円了(えんりょう)。

 1858(安政5)年長岡藩生まれで東京大学で哲学を学び、1887(明治20)年29歳で東洋大学の前身である哲学館を創立した。日本各地の妖怪伝説や迷信を調査し、「天狗論」「妖怪学講義」「続妖怪百談」などを発表。当時は妖怪博士としても著名だったが、明治時代に3回に及ぶ海外旅行で、世界最北端と最南端の2つの岬、5大陸を1人で回ったことでも知られている。同展は、旅人・円了の足跡展示と、ユニークな土産品を展示する。

 展示されている土産品は、「魔よけ人形」「台湾仏像」「鬼の寒念仏」などの信仰対象物や占い道具、「骨刀」「マテ茶吸引のひょうたん」「便器」などの生活道具、「かんざし」「スリッパ」「サンダル」などの装身具、「からくりだるま」「童子の飾り物」などの玩具、「どくろ型たばこ入れ」「人面たばこ入れ」「キセル」「パイプ」などのたばこ関連品のほか、「アヘン吸引具」「貝堀り道具」「アルマジロの小物入れ」など約100点。9月22日14時からは担当学芸員によるギャラリートークも開く。

 開館時間は9時~17時。月曜・第3日曜休館(9月17日は開館)。入館無料。今月30日まで。

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