男優だけの劇団スタジオライフ(中野区松が丘1、TEL 03-5942-5067)が5月20日から、本拠地「ウエストエンドスタジオ」(新井5)で「VAMPIRE LEGENDS(ヴァンパイア・レジェンズ)」公演が始まる。
(関連フォト)キャスト陣(松本信也さん、山本芳樹さん、曽世海司さん)
1998(平成10)年にジョゼフ・シェリダン・レ・ファニュ原作の「吸血鬼カーミラ」を、女性吸血鬼カーミラと彼女に引かれる人間の娘ローラを男性版に置き換えて同劇団が一度舞台化している同作品。今回はライフ版のゼーリヒとジョージの組み合わせに加えて、原作の通り女性バージョンの吸血鬼も具現化したいと考え、公演ごとに男バンパイア「ゼーリヒ」と女バンパイア「カーミラ」が交互に登場する形。男性吸血鬼と女性吸血鬼を演じるのは松本慎也さんで、「究極、性を超えたものになりたいと考えている」という。
キャストは、どちらも吸血鬼を演じる松本さんのほか、曽世海司さん(ジョージ/ジョージの父)、山本芳樹さん(ジョージの母/ローラ)、シュピールスドルフ役の緒方和也さん、ペロドン役の大村浩司さん、ラフォンテン役の伊藤清之さん。脚本・演出は倉田淳さん。
同劇団の藤原啓児代表は「コロナ禍での芝居づくりは、いつもとは違うさまざまな課題があり模索が続いている。まず、感染を防ぐために密を回避しなければならない。客席間の密、舞台面と客席前列との密、舞台上の役者間の密、芝居の命の部分でもある密を取り除いての上演…この突き付けられた難題をどうするか。いっそのこと何か逆手に取る道はないものかと考えた結果、たどり着いたのが今回の『ヴァンパイア・レジェンズ』だった。コロナ禍でこその意味を問う作品としたい」と話す。
公演時間は日によって異なる。チケット料金は、一般=6,500円、学生=3,000円、高校生以下=2,000円。「クラブライフ会員割引チケット」も用意する。公演時間はスタジオライフのホームページで確認できる。今月30日まで。
同劇団は1985(昭和60)年に結成し、1987(昭和62)年から男優が女性役も演じる手法を取り、現在は男優約40人が在籍する。男優のみで構成されていることや、劇団唯一の女性で脚本・演出家の倉田さんの舞台演出で、幅広い年齢層の女性に人気を集める。