「東京音頭」で「最大の盆踊り」のギネス世界記録に挑戦するイベント「Reborn Nakano(リボーン中野)」が7月17日、中野四季の森公園(中野区中野4)北側道路で行われた。主催は中野駅前大盆踊り大会実行委員会。
(関連フォト)酒井直人中野区長(前列左から2人目)もギネス世界記録に参加
中野駅前大盆踊り大会は、日本民踊鳳蝶(あげは)流家元の鳳蝶美成(びじょう)さんらが中心となって開いてきた「中野駅前大盆踊り大会」。昨年の10回記念大会時には大盆踊り大会と同時に「最大の盆踊り」のギネス記録挑戦も予定していたが、コロナ禍の影響で、このチャレンジだけ延期となっていた。
「最多人数で盆踊りを踊る」ギネス世界記録に挑戦は、ギネス浴衣と帯を身にまとい、草履またはげた(ビーチサンダル不可)を履いた参加者2872人以上が同時に東京音頭を間違えないで5分間以上踊ることで成立。ギネス記録は2017(平成29)年の八尾河内音頭まつりが2872人で保有している。今年は「リボーン中野」と銘打ち、実行委員会が準備を進め、事前の申し込みは2949人となっていた。
警察の協力の下、中野四季の森公園北側道路を封鎖して予定時刻より少し遅めの18時30分ごろから約15分間のリハーサルを行い、東京2020オリンピック閉会式でも「東京音頭」を歌った青森の歌手・松田隆行さんの歌と生演奏で19時ごろ、ギネス世界記録への挑戦がスタートした。その場で踊るスタイルで70人以上のチェック担当が審査を行った。
20時40分を過ぎ、その場で盆踊りを楽しんでいた人たちがステージ上に注目し、認定員の発表を待った。酒井直人区長、鳳蝶さん、認定員が登壇し、認定員から「今回の結果は2866人で、ギネス認定とはならなかった」と発表があった。会場はどよめき、「えー、あと6人?」「うそでしょ?信じられない」「何とかならないのか」などの声が上がった。
美成さんは「晴れ男が過ぎた私のせいでこんなに気温が上がってしまった。あともう一歩だったのは悔しいが、多くの人と一緒に東京音頭が躍れたことは幸せ。また機会を作ってチャレンジしたい」と話し、酒井区長は「あと6人、このような結果となったが、多くの人が中野に来てくれて一つの大きなことを成し遂げようとしてくれたことは、必ずやこれからの中野区の力になってくれるはず。また一緒に頑張ろう」と期待を込めた。
同時に開催していた「さよなら中野サンプラザ感謝祭」のフィナーレとしてサンプラザ中野くんとパッパラー河合さんのライブが中野サンプラザ前広場で行われた後、中野サンプラザホールでの閉会式でこのギネスチャレンジの結果を待っていた列席者らに見守られながら、酒井区長と美成さんがギネス会場から走って中野サンプラザホールに入るまでのライブ映像が流れた。サンプラザ中野くんがアドリブでマイクを握り「RUNNER」をアカペラで歌い始めると、しばらくして酒井区長と美成さんが同ホールに走って到着した。
酒井区長と美成家元は同ホールの檀上でもギネスチャレンジ失敗を報告し、美成さんが涙ぐむ場面もあった。会場からは拍手が起こり、中野サンプラザは完全に幕を下ろした。