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東中野「東京演劇集団 風」が新作公演 ブレヒト作「コーカサスの白墨の輪」

「コーカサスの白墨の輪」ワンシーン

「コーカサスの白墨の輪」ワンシーン

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 東中野の「レパートリーシアターKAZE」(中野区東中野1、TEL 03-3363-3261)で8月22日から、東京演劇集団「風」の新作公演「コーカサスの白墨の輪」が行われる。

ブレヒト作「コーカサスの白墨の輪」公演ポスター

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 原作者のベルトルト・ブレヒトはドイツの劇作家、詩人、演出家でアウクスブルク出身。ミュンヘン大学時代より文学活動を始め、1922年に上演された「夜うつ太鼓」で脚光を浴びる。代表作に「三文オペラ」「肝っ玉お母とその子供たち」「ガリレイの生涯」など。「コーカサスの白墨の輪」は戦時中の1944年、アメリカ亡命時代の最後の作品にブレヒトが希望を託した一人の女と一人の男の全く異なる人間の交差を描いた作品。

 反乱が起き、町を治める領主が倒された復活祭の日曜日。戦地に赴く婚約者の帰りを待つお手伝いグルシェは、善への誘惑に負け、領主の赤ん坊を背負い込んでしまう。厳しい冬の中、追っ手や飢えから逃れるため、赤ん坊と二人きりの旅が始まった。一方、反乱が起きたその日に、偶然にも裁判官にさせられてしまった、村役場の飲んだくれアツダク。賄賂を懐に「イカサマ判決」を下し、貧しい者にも正しい裁きを与える彼は、人びとにつかの間の正義の時代をもたらした。それぞれが違う道をたどったグルシェとアツダクは、子どもをめぐって開かれた裁判の席で出会うこととなる、という展開でストーリーは始まる。

 演出は「なぜ ヘカベ」「ニーナ あるいは剥製のかもめの脆(もろ)さについて」「戦場のような女あるいはボスニア紛争の戦場のような女の性について」などのマテイ・ヴィスニユック作品を手掛けてきた江原早哉香さんで、ブレヒト作品を演出するのは2013年の「ダンゼン・鉄はいくらか」に続き2作目となる。出演は、グルシェ役の白根有子さんのほか、柳瀬太一さん、栗山友彦さん、佐野準さん、柴崎美納さん、工藤順子さんら。

 チケットは、大人(当日券)=4,000円、学生=3,300円。平日は19時開演、土曜・日曜は14時開演。前売り券の価格やチケット購入方法など、詳しくは同劇団オフィシャルサイトで確認できる。8月30日まで。

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