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東中野で映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」 認知症の母1200日の記録

初日舞台あいさつ後の観客との記念撮影の様子(中央は信友直子監督)

初日舞台あいさつ後の観客との記念撮影の様子(中央は信友直子監督)

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 認知症の母とそれを支える父の1200日間を追ったドキュメンタリー映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」が11月3日、東中野の映画館「ポレポレ東中野」(中野区東中野4)で上映を開始した。

(関連フォト)撮影シーン

 撮影・語りも務めた信友直子監督が、一人娘としての「私」の視点から認知症の患者を抱えた家族の内側を描いたドキュメンタリー。2016年9月にフジテレビ・関西テレビのテレビ番組「Mr.サンデー」で2週にわたり特集された。その後、信友さんは継続取材を行い、2017年10月にBSフジで放送されると、視聴者から再放送の希望が多く寄せられたこともあり、番組をもとに追加取材と再編集を行った「完全版」として映画化した。

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 広島県呉市。この街で生まれ育った「私」(監督・信友直子)は、ドキュメンタリー制作に携わるテレビディレクター。18歳で大学進学のために上京して以来、40年近く東京暮らしを続け、一人娘が故郷を離れ結婚もせず好きな仕事に没頭している姿を、両親は文句も言わずに遠くから見守っていた45歳の時に「私」は乳がんになり、母は上京して寄り添い看病。母がユーモアたっぷりの愛情で娘を支える姿は、セルフドキュメンタリー「おっぱいと東京タワー~私の乳がん日記」として放送され、反響を呼んだ。その頃から故郷の両親との思い出づくりのため「家族の記録」を撮り始めた信友さんは2013年ごろから、撮ったテープの中に少しずつ母のほころびを見付け始める。2014年、母がアルツハイマー型認知症の診断を受け、90歳を超えた父が80代後半の母の介護をする日々が始まる。

 信友さんは1961(昭和36)年生まれ。東京大学文学部卒業後、1986(昭和61)年から映像制作に携わり、フジテレビ「NONFIX」や「ザ・ノンフィクション」で数多くのドキュメンタリー番組を手掛ける。「NONFIX 青山世多加」で放送文化基金賞奨励賞、「ザ・ノンフィクション おっぱいと東京タワー~私の乳がん日記」でニューヨークフェスティバル銀賞・ギャラクシー賞奨励賞を受賞。ほかに、北朝鮮拉致問題・ひきこもり・若年認知症・ネットカフェ難民などの社会的なテーマから、アキバ系や草食男子などの生態という現代社会の一面を切り取ってきた。同作品が劇場公開初監督作品となる。

 上映時間は10時20分~、12時30分~、14時50~、19時10分~(11月30日まで、12月1日以降は17時~のみ)。