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東中野のアート拠点「銀河101」で市川詩織さんと堀岡暦さんの2人展

市川詩織さんと堀岡暦さんの2人展「PAUSE・PRINT・PAUSE」

市川詩織さんと堀岡暦さんの2人展「PAUSE・PRINT・PAUSE」

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 東京芸大出身の市川詩織さんと堀岡暦さんの2人展「PAUSE・PRINT・PAUSE」が9月1日、JR東中野駅近くの「Art Space銀河101(いちまるいち)」(中野区東中野1)ギャラリースペースで始まる。

(関連フォト)「Art Space銀河101」の名前の由来でもあるアトリエ入り口に窓ガラスの模様

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 今年の3月にこけら落としイベントを行った「銀河101」は、若い現代アーティストたちが古いアパートの1階をリノベーションして開いたギャラリーとアトリエを併設するアートスペース。廊主の大人倫菜(おおひとりな)さんによると、「作品に真摯(しんし)に向き合って制作を続けているアーティストが、正当な評価を受ける礎をつくること」を趣旨とし、「中野エリアにおける新しいアートの拠点として、芸術作品の体験・鑑賞を通してより多様な考えの構築に貢献できる場所として機能すること」を目指しているという。アトリエ名は入り口にある窓ガラスの模様と部屋番号から。

 市川さんと堀岡さんについて大人さんは「2人は東京芸術大学在学中から同じフィールドで制作を行っていて、世界をややひねくれた視点で見るという点や、素直に正攻法で制作を行わないという点で面白い類似点があり、学生時代から奇妙なものを見つけては変態的に作品にしている様子をはた目に見つつ、互いに影響を受けてきた」と話す。市川さんは人間の周りで奇妙な状況を強いられる生き物、または人間社会の周辺で淡々と各自の生活を営む生き物を、堀岡さんは人間の生活を縁取るように自生していたり設置されていたりする生け垣や軒先の鉢植えを、今回の展示作品のモチーフとして扱う。

 展示名の「PAUSE・PRINT・PAUSE」の「PAUSE」は「立ち止まる、思案する、ためらう」などの意味を持ち、何事もスムーズには進まない2人のぎこちない生き方を表現できる言葉として用いたという。その間に入り込む「PRINT」という過程は、「自分たちの歩いてきた道やたどった思考をひとまずそこに留め置いておく、とても重要なもの」だという。大人さんは「メインビジュアルはお見合い写真を模しており、似た読み方の『ポーズ(POSE)』に掛けた言葉遊びでもある。2人展らしい展示ビジュアルを素直に受け入れられない2人の作品のややぎこちないお見合いを堪能してもらいたい」とも。

 開廊時間は14時~19時(土曜・日曜は13時~、最終日は16時まで)。9月6日休廊。入場無料。9月11日まで。9月5日17時からはアーティストトークを予定する。

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