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ディノスが自社回収古紙を乾式オフィス製紙機で再生、社内報など発行へ

古紙回収ボックスを社内複数カ所に配置

古紙回収ボックスを社内複数カ所に配置

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 今年12月に創業50年を迎える「DINOS CORPORATION(ディノス)」(中野区本町2)が5月20日、社内回収古紙を環境配慮視点で再生した古紙パルプ配合率100パーセント(以下R100)の自社再生紙で紙媒体や社内報を発行すると発表した。

(関連フォト)同社社内報「Everything Has A Story」の表紙

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 今年に入って「セシール」事業を譲渡し、商号を「ディノス・セシール」から「DINOS CORPORATION」に変更した同社。インターナルコミュニケーションの一環で、社内業務で排出されるコピー用紙など古紙を回収し、セイコーエプソン(長野県諏訪市)の製品である乾式オフィス製紙機「PaperLab」で再生した、R100 自社再生紙による紙媒体の社内報を本年度発行する。同社の社内報は、カタログ通販企業として従業員に対し、社内古紙を社内報へとアップサイクルすることを通じ、紙の価値と自然環境の2つの視点を同時に伝えていく役割も担うという。

 同社は、創業 50 周年を迎える通販ブランド「ディノス」が、テレビやネット通販に加え、客に対するコミュニケーションツールとしてカタログなどの紙媒体を展開しているが、一方で持続可能な社会実現に貢献するため、今年策定した「サステナビリティビジョン2030」で、自然環境に対する取り組みの一つに「責任ある紙の使用」を掲げている。紙によって伝えていくことの価値を大切にする企業として、これまでの社内コミュニケーションでも、ウェブに加えて紙メディアも使ってきたが、今年 3 月からの社名変更・新体制スタートを機に、社内古紙を再生したR100 自社再生紙を使うことで、紙媒体の価値に環境保全視点も加えた社内報として本年度リニューアルした。

 コロナ禍でのテレワーク推進などもあり、ここ数年でペーパーレス化が進んで業務での紙使用量は減少しているものの、社内複数カ所に専用ボックスを設置して細かく古紙回収を促し、さらに不要となった保存書類なども併せて、A4サイズの古紙を回収。これら約 1万3000 枚から、独自技術ドライファイバーテクノロジーでオフィスでの紙循環を実現したセイコーエプソン社製「PaperLab」を使って、150グラム/平方メートルの厚みでA3サイズ3000枚を製紙し、同社社内報用紙として使う。

 同社では、デジタルテクノロジーとの融合による新たな価値を持った紙媒体を生み出そうと、同分野に積極的に取り組んでいるという。社内古紙再生という身近な「循環」ストーリーを社内報用紙に付加するアプローチで、従業員に対し改めて紙の可能性とサステナビリティを一緒に考えていくきっかけになることを目指す。

 同社では今後、セイコーエプソン社に協力を仰ぎ、社内古紙などの循環から生まれる新たなアップサイクル事例についても検討していく方針という。

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