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中野・野方で「アール・ブリュット展」-障がい者作品など「独自」作風の約130点

澤田真一さんの作品

澤田真一さんの作品

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 中野・野方の「WIZギャラリー」(中野区野方5、TEL 03-5942-7259)で現在、「アール・ブリュットde街おこし展3」が開催されている。「なかのまちめぐり博覧会」イベントの一つで、主催は社会福祉法人「愛成会」ら。

佐藤朱美さんの作品

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 同展が中野で開催されるのは今回で3回目、日本のアール・ブリュット作家12人の作品約150点を紹介する。アール・ブリュット(Art Brut)とは「生(き)の芸術」という意味のフランス語で、正規の美術教育や文化潮流とは違い、作者独自の方法・発想で制作された芸術の総称、障がいを抱えるアーティストの芸術も含まれる。

 現在、日本のアール・ブリュット作家46人の作品約850点が、2012年4月のオランダを皮切りにヨーロッパ各国を巡回、今年のイギリス・ロンドンでの展覧会では約3カ月の会期中に9万4000人が会場を訪れ、世界的なメディアに多く取り上げられるなど、世界的にも注目されている。

 2006年から同展に携わっているアートディレクター小林瑞恵さんは「作品は素晴らしいものばかりで、中には今年のイタリアのヴェネツィア・ビエンナーレに参加した作家もいるが障がいを抱えていて、誰かのマネジメントを必要としている。区内外にかかわらず、より多くの人たちに作品を通して、障がいの有無に関わらない人の表現の可能性を見てほしい。そのことを通じて、多様な人への尊厳・理解へとつなげていきたい」と話す。

 同展ではダンボールハウスに絵を描くワークショップを毎日開催するほか、小林さんによるギャラリートークを予定している。「この活動を通じて、誰もが暮らしやすいまちづくりを目指したい。将来的には中野区にこの作品たちを発表できる美術館をつくりたい」と小林さん。

 開催時間は10時~17時(11日は休館、最終日は15時まで)。観覧無料。11月17日まで。

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