なかのZERO（中野区中野2）で来年1月21日に行われる新春能「船辨慶（ふなべんけい）」をより楽しむための事前講座「能のてほどき」が12月9日、なかの芸能小劇場（中野5）で開かれる。

（関連フォト）新春能「船辨慶」の事前講座「能のてほどき」案内チラシ

　18回目となる新春能の本公演に先立ち、中野区在住の能楽師・小島英明さんが講師を務める「能のてほどき」を開催。今回は、静御前と源義経との別離と、船出した一行に襲いかかる平知盛の怨霊との闘いを描く能「船辨慶」の見どころを解説するほか、公演当日に使用予定の能面や能装束の説明、映像を交えた解説などを行う。

　小島さんは観世流シテ方、1970（昭和45）年中野区生まれ。観世喜之に師事。祖父は先々代喜之、伯父は先代喜之に師事した能楽師で、幼少より能に親しむ。シテ方として東京を中心に各地方公演だけでなく、フランス、イギリス、アメリカ、スペイン、ベルギー、シンガポール、韓国、ロシアなどの海外公演にも多数参加。宮城県白石市にある「碧水園」、埼玉県深谷市、地元・中野区における定期公演のほか、薪能、ろうそく能などの公演を企画・実施。「多くの人に能楽に触れる機会を持ってほしい」と、能楽講座の開催にも尽力。東京都教育委員会主催・東京未来塾、東急文化村、日本橋高島屋セミナー、自由学園公開講座、京王それいゆ倶楽部講座で講師を務める。

　開講時間は10時30分～、14時～の2回。チケットは全席自由で、一般＝1,000円、小中学生＝500円。